あとがき

AFTERWORD


「フェアリールールを自分で作るゲーム」


このコンセプトこそ、キングスプレート最大の特徴であり、出発点です。
元々このゲームは「フェアリールールの開発」をコンセプトに作られました。

フェアリールールとは、本流とは異なる変則で行うルールを言います。チェスや将棋にもたくさんのフェアリールールが存在します。トランプゲームによくあるローカルルールや、バリアントとして紹介されているようなものも一種のフェアリールールと言えます。もちろんそれは本流ではないので競技としてはあまりプレイされないことは確かですが、ゲームとしてみた時にはどれも魅力があるものばかりです。それは競技としてではなく遊び手の遊び心が生み出してきた産物だからです。

キングスプレートは、敢えて、それらフェアリールールに焦点を当てて作られました。「キングスプレートクラシック」では、カードや牌の概念を入れて、チェス・将棋に不向きな「配る・引く」ということを容易にし、一生使い込めるものというサブコンセプトのもとに作製されました。そしてそれにトランプの持つ携帯性・汎用性の高さ、トレードィングカードゲームのコストや強さの概念を取り入れようと試みたのが「カードゲームシリーズ」なのです。両者はゲームとしては全く違うものですが、そのシステムとコンセプトは共に同じものです。そして、色・形・質感等のデザインにおいても「フェアリールールを作りやすくする」ということに徹底的にこだわっています。

ゲームを作る楽しさは、ゲームをプレイする楽しさとは、また違ったものです。フェアリールールを作ることは、それ自体がとっても魅力的なゲームだと思っています。それに、フェアリールールを作るということは、ゲームを根本から作るということではないので、それほど難しいことではありませんし、最初から面白いルールである必要もありません。それはある意味、究極のソリティアです。そして、自分で作ったルールを他の誰かとプレイして、それを更に面白く進化させていく過程は、何ものにも変えがたい素晴らしい経験になると思っています。

最後に、ここで紹介している遊び方は、そんなフェアリールールのほんの一握りです。あくまでこんな遊び方も出来ますよというサンプルにすぎませし、これからもこのようなフェアリールールを作っていくつもりです。さらにこのゲームを買っていただいた方にも、その人独自の遊び方を紹介してもらえたら、これほど嬉しいことはありません。